脳損傷(脳障害)からの生還③
喋れないので筆談
前回、
周りに申し訳なくて、「ゴメンね」と言っていたけど、「ありがとう」という言葉に代えるようになった。
ここまで書いてます。
スローペースで更新させてます。
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皆さんは気づいてないと思うけど、
喋ってる時って、スラスラと言葉が繋がっているでしょ。
それは、喋りながら次に言おうとしてることを考えているから出来るの。
つまり、喋っている言葉は、頭の中で処理したものを出力してて、それをしながら次の言葉を処理し、途切れることなく喋ってるの。
これをリアルタイムでやってるの。
これって凄いことなの。
かなり高度なことだと思う。
あたしは、話し掛けられた言葉を少しずつ頭で理解できるようになったけど、
自分が思っていることを喋って表現することが困難になった。
(2024.02.01:現在は、たどたどしいけど喋れます)
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あたしの病気は、脳の問題ということもあり、精神が不安定になることもあった。
実際、同じ病棟にいた患者さんの半数くらいは、鬱病やその他の精神障害を併発してたと思う。
脳の問題かつ、自分の状態を悲観してしまって、精神的にも不調をきたすようになるの。
こうなってしまうと、意欲的なリハビリが困難になっていく。
リハビリは、自分の意思がとても大切で、意欲をなくしてしまうと寝たきりになってしまう。
その為にも、あたしは週に一度カウンセリングを受けた。
だけど、あたしは普通に喋れない。
それで筆談をするようになったの。
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右手は使えなくなってたので、左手で字を書く練習も兼ねて、あたしは自分のタブレットを使い、ペンで字を書いて筆談をした。
しかし、筆談においても、自分の意思をスムーズに表現することは難しいので、会話のテンポが非常に遅かった。
そこでカウンセリングの先生が次のように指導してくれた。
「毎日、何でもいいので、自分の思ったことを私にメールして。一言だけでもいいから。」と。
嬉しかったこと、悲しかったこと、何でもいいからと。
先生は女医さんで、女子ならではの悩みも伝えることが出来た。
先生はあたしの1週間分の気持ちを事前に知った状態でカウンセリングをしてくれたの。
あたしは、近い過去の記憶が分からなくなるタイプの記憶障害があって、1週間をどう過ごしたか自分では分からないの。
(2024.02.01:現在もこの症状はあります)
先生のほうから、「月曜日は、こういうことがあって悲しかったのね」というふうに話をしてくれて、会話がスムーズに行なうことが出来たの。
簡単な答えは、筆談ではなく、先生の目を見て、ジェスチャーも含めて、言葉を発して答えた。
ちゃんと伝わらなかったら、今言ったことをタブレットに書いて、このように言ったの。ってね。
親にも主治医にも言えない苦しいことを、この先生に伝えることが出来て、共感してもらえて、あたしはどれだけ救われたか。
意欲的なリハビリに取り組むことも出来、とても感謝してます。
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一気に現在まで話が飛ぶけど、
その時に使っていたタブレットは、現在はドラムセットの電子譜面用のタブレットとして使っているのです。
ドラムを叩いてて、タブレットを見ると、時々その当時のことを思い出して、号泣してしまうこともあります。
その先生は、元々常勤の先生ではなく、現在は月に一度会いに来てくれてます。
カウンセリングではなく、ただ楽しく会話をするためだけに。
(ゆん。Drum女子:24歳誕生日)