『弘法は筆を選ばず』っていう言葉は、
「道具なんて関係ない」という意味ではないと思うのです。
この言葉の意味は、
道具に対して目移りしてフラフラしている人に対する戒めの言葉のような気がする。
あることをマスターしている人は、自分が普段使っていない道具であっても、すんなりと対処して、その道具を使いこなすことが出来る。
マスターしている人は、その道具の特徴を一瞬で捉えて、それなりに高いレベルで対処が出来るのだと思う。
それを見せつけられた道具の持ち主は自信を無くすかもしれない。
自分の技術が足りないと。
だけど、話が元に戻るけど、弘法さんが上手く出来るのは、そのことに対してマスターしているから。
だから、自信をなくす必要はないと思う。
しっかりとした理にかなった訓練を継続すれば、上達するし、マスターしていくと思う。
道具に対して、すぐに道具が悪いと判断せず、ある程度その道具を続けてみて、
本当に自分に合っていないと判断したなら、その道具から離れても良いと思う。
そういった過程で、自分自身も少しずつレベルアップしており、以前切り捨てた道具を久しぶりに使ってみたら、うまく対処出来たりするものだと思うの。
弘法さんも、今までに色んな筆を試したのでは?
______________
あたしがやっているドラムに関しても、同様のことが言えるの。
ドラムで重要な道具である「キックペダル」は、プロも色々と試したと思う。
(契約上、あるメーカーしか使えないなどもあります)
あたしのサブ機(DW 9002PCツインペダル)
キックペダルとしては、とても高価で世界的に評価が非常に高いけど、現在あたしはこれを使ってない。
もっと安いペダルを使ってる。
プロも中程度のものを使っている人が多いような気がする。
それは、その人が最も上達していた頃に使っていたものなのかもしれないね。
一番使いやすいから、それを選んでる。
ただそれだけの理由。
______________
道具が悪いと直ぐに判断する人は、
もっと高価な道具、もっともっと高価な道具へと移っていき、最終的に嫌になったり、そのもの自体を否定して、辞めてしまう傾向にあると思う。
そういう人に対して、
もっと自分を見つめて
道具のせいではないかもよ
もっと精進してはいかが?
これが『弘法は筆を選ばす』なんだと思う。
______________
一方、弘法さんは、
「ガチでやって下さい」と言われたら、
自分のこだわりの筆を出すのでは?
こだわりの筆とは、必ずしも高価な筆ではないかもしれない。
弘法さんにとって、一番うまく表現が出来る筆のこと。
こんなやり取りがあったかもね。
「え?弘法さん!筆を選ぶんですか!?」
「あたりまえやん!!」